将来きっと役立つ!?とってもコワ~い結婚生活の教科書!
From:戸田ユカコ
あなたは、【結婚】と聞いて、
どんなことをイメージしますか?
愛情、信頼、安定、幸福、安心…
きっと、こんなポジティブな
言葉ばかりが頭に浮かぶのでは
ないでしょうか。
実際、他人同士だったふたりが
一緒になってひとつの家庭を
つくるということは、
とても奇跡的なことですよね。
だけど、“恋愛”が生活の中の一部で
あるのに対して、“結婚”は、
生活そのもの。
そのため、どうしても理想と現実に
ギャップが生まれやすいのが
難しいところであり、目を背けられない
ところでもあります。
今回ご紹介する「ゴーン・ガール」
という映画には、結婚という契約に
よって生まれるいくつもの不幸が
これでもか!と執拗に描かれています。
かなりショッキングな内容ではありますが、
女性と男性両方のホンネや結婚の現実が
とてもシビアに描かれているので、
勉強になる部分が非常に多く、
ある意味、結婚生活におけるとてもよい教科書
になること請け合いです!
作品としてもかなり面白いので
自信を持ってオススメします。
【ゴーン・ガール】
全米で600万部突破したベストセラー小説を、「ソーシャルネットワーク」や「ベンジャミン・バトン 数奇な人生 」で知られるデヴィッド・フィンチャー監督が映画化。
ゴールデン・グローブ賞をはじめとするさまざまな賞レースにノミネートされ、大注目を浴びました。
本作の主人公はニックとエイミーの夫婦。
共にライターというオシャレな
職業に就くふたりは、ドラマティックな
出会いを経てめでたくゴールイン。
ニューヨークのアパートで
都会的な生活を営み、結婚当初は
理想そのもののカップルでした。
しかし、不況のあおりを受けて
ニックとエイミーは失職。
エイミーの両親は著名な児童文学の
作家なため、ふたりが路頭に迷う心配が
ないことをいいことに、彼女の信託財産に
頼りきりで職を探す様子もないニック。
当然、夫婦仲はギクシャクしてゆきます。
そんな折、ニックの母が病気になり、
ニックは、エイミーに相談もせず、
故郷の田舎町に戻ることや、
母の面倒を見ながら双子の妹とバーを
始めることを勝手に決めてしまいます。
そうして迎えた結婚5周年目の記念日の朝。
エイミーが突然、失踪してしまうのです。
確かなアリバイがないため、
疑惑の目を向けられるニック。
家の中には明らかに証拠隠滅を
図った形跡が。
捜査が進んで行くほど、さらに
ニックに不利な証拠が次々と発見されて…。
以上が、この作品の導入のあらすじです。
物語は、ニックの視点を中心として、
エイミーの回想や日記がところどころ
挿入される形で、 さまざまな事実が
徐々に明らかになっていきます。
とにかく予想外の展開の連続で、
観客を1分たりとも飽きさせません。
“愛情が憎しみに変わる”というテーマは、
古くからさまざまな作品で表現されてきましたが
そんな中で、この作品の面白いところは、
愛情が憎しみに変わった後、それだけでは
終わらないというところ。
「たしかに、実際の人生って、映画や小説みたいに
きれいには終わらないよね…」
と、妙に納得させられるリアル感が恐ろしくもあり、
ちょっと笑える部分でもあります。
人間は、いつも他人に勝手な理想を押し付け、
押し付けられ生きています。
はじめのうちは相手に好かれたい一心で
期待に応える努力をしますが、
長い期間一緒に過ごしているうち、
相手に合わせてばかりいられなく
なっちゃうんですよね。
本作の中で起きる悲劇の原因も、
すべて、登場人物たちが勝手な理想や
エゴをぶつけ合った結果です。
『結婚前には両目を大きく開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ』
イギリスの神学者のトーマス・フラーは
こんな格言を残していますが、
本当に、まったくもってその通り。
欠点があるのはお互い様なのですから、
片目をつぶってやり過ごせばいいのです。
それが出来なければ、相手との溝は
深まるばかり、最終的にはこの作品のような
惨劇を招く結果に…。
たしかに、本作に描かれているような
ド派手な事件は、現実にはなかなか
ありえないとは思います。
でも、似たような事件は誰にでも、
いくらでも起きる可能性があると
感じさせられるところが、
本作の一番恐ろしい部分だなあと
震えた戸田なのでした。




