子供の父親は一人ではない!?先住民たちの不思議なセックス観


From:DENNY喜多川

現代日本に生きる我々は、一回のセックスの結果、数億個の精子の中から一つだけが卵子と受精し、妊娠して出産することを知っている。

しかしかつての先住民たちの中には、セックスと妊娠の関係を、それとは違うかたちで理解していた部族も多かった。

「中出し」で胎児が成長?

たとえばインド北東部のセマ族やサンビア族の人々は、
「女性は精液を与え続けることで妊娠し、胎児の成長のためには、精液を与え続けなければならない」
と信じている。

このような考え方は、先住民の社会の多くに見られ、さらに一歩進んで、
「子供は複数の父親を持つことが可能である」
とする文化も少なくない。

大勢の父親が存在する社会

ブラジル・アマゾン川流域のカネラ族では、祭礼になると女性は、一晩で四十人もの男性とセックスするという。
念のため言っておくが、これは決して「輪姦」ではない。

完全な合意に基づくセックス、というよりむしろ、男性の側に、できるだけ多くの女性に中出しすることが求められている。
カネラ族の人々は、こうすることで確実に妊娠できると信じているのである。

祭礼で妊娠できなかった女性は、夫の他に五人ほどの愛人を選び、子作りに協力してもらう。
こうすることで、夫の性質だけでなく、愛人たちの性質をも兼ね備えた子供が産まれてくると信じられているので、歌のうまい男性や、狩の上手な男性、もちろんセックスのテクニックに優れた男性などは、女性たちから引っ張りだこであった。

残念ながら(?)この伝統は、宣教師の持ち込んだキリスト教と、商人たちの持ち込んだ「財産と相続」の概念により途絶えてしまった。
しかし今でも、コロンビアとベネズエラに住むバリ族の女性たちは、自分の子供の「父親たち」のリストを誇らしげに公開するという。

これは社会互助の仕組みでもあり、夫に何かあっても、「父親たち」が引き継いで子供の面倒を見ることになっている。

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DENNY喜多川

iOSアプリ「セックスの日本史」著者。「歴史は夜作られる」すなわち、セックスこそが歴史を作ってきた、との信念に基づき、研究を続ける歴史研究者。「知っているか?人間のペニスにカリがあるのは、他のオスの精子を掻き出すためだ!」